あなたは今、精神疾患で苦しんでいますか?
精神疾患は、症状が出ている急性期がつらいのはもちろん、寛解しても、そこから社会復帰までまた時間がかかり、それがまた苦しかったりします。
私は、双極性障害で2回入院し、2年間症状が落ち着きませんでした。寛解してから3年間は、資格の勉強をしていたので、社会復帰に5年かかりました。
この5年間は、本当に苦しく、つらく、よく「真っ暗闇にいるようだ」と思っていました。
そんな私が、この5年間で、病気とどう向き合うようになったのか、そして、仕事について、どう考えるようになったのかについて、書きたいと思います。
「病気がなかなか受け入れられない」
「働きたいけど、なかなか働けないでいる」
そんな方に読んでいただけたらと思います。
精神疾患を持ちながら働くとは~病気を寛解させ、できることをしてお金をもらう~
病気はしょうがない(病気は不運。淡々と治療をする)
精神疾患になってしまったら、まず症状がつらいですね。うつ病や双極性障害のうつ状態なら、気分が落ち込んだり、眠れなかったり、食べられなかったりして、「生きづらい」どころか、毎日生き延びるのに必死という状態です。
仮に寛解して症状が軽くなったとしても、再発させないように、病気とは一生付き合っていく必要があります。病気の受容は簡単なことではありません。
「一生病気と付き合っていくなんて、なんて大変な病気になってしまったんだ。」
「なんて自分は不幸なんだ。」
と思うかもしれません。
私も、寛解してから、自分が双極性障害と診断されたことを疑い、主治医に「私は本当に双極性障害ですか?」と聞いたことがあります。それからも、自分が双極性障害であることは、認めつつも、一生薬を飲み続けたり、通院を続けたりすることについては、想像ができなくて、正直まだ受け入れられていません。
病気の受容は、若ければ特に、難しいと思います。だからこそ、すぐにできなくてもいいと思っています。だって無理ですから。
それよりも、治療を淡々と行い、症状を軽減させ、寛解に持っていきましょう。
うつ病なら、薬を飲んで休む。
双極性障害なら、薬を飲んで、規則正しい生活をし、ストレスを避け、調子が悪くなったらすぐ受診する。
適応障害なら、原因から離れて休む。
もちろん、治療をしたからといって、全ての人が治るわけではありません。でも、何割かの人は、治療によって症状が良くなるのです。
病気の受容はできなくても、治療を淡々と行うことだけに取り組むことをお勧めします。病気の受容は、後から、ゆっくりやっていけばいいんです。
まずは、治療をしましょう。
病気になったことは不運で、多くの場合、不幸です。
様々な不幸が重なって病気になるし、病気になってしまったら、様々な不幸に身を置くことになります。
だからこそ、一刻も早く、精神疾患の不幸のループから逃れてほしいのです。
「こんな病気になって人生真っ暗だ」と悲観するのではなく、「病気になったことはしょうがない」といったん感情を抜きにして、とにかく、症状を軽くするために淡々と治療して、寛解を目指しましょう。
私も、双極性障害になってから今までは、感情的になって、人生が真っ暗で、「早く死にたい」と思っていました。
でも今は、「病気になってしまったのは不運だったけど、しょうがない。とりあえず治療を続けよう」と開き直ってます。
一生薬を飲み続けるとか、一生通院し続けるとかについては、今の時点では、あまり考えないようにしています。そんな10年、20年後のことなんて想像できないですよ。
繰り返しになりますが、病気については、淡々と治療をすることが、5年間で私が辿り着いた結論です。
仕事は「できることをやってお金をもらうゲーム」(働かなくても生きていける。嫌なことを我慢してする必要はない)
人は働かなければいけないのでしょうか?
答えはNoです。
働かなくても生きていけます。
働かないと食べていけないですか?
いざとなったら生活保護があります。
私が強調したいのは、「働かなければいけない」という考えを取っ払ってみてほしいのです。
ちょっと疲れたら、働かないで、数年何もしないで休んだっていいんです。
私は、あと数年働いて、1年間くらい働かないで暮らせるお金が貯まったら、1年間、田舎で何もしないで暮らそうかなと思ってます
仕事は、「自分ができることをやって、お金をもらうゲーム」です。
例えば、料理を作ること、ハンドメイドアクセサリーを作ること、プログラミングをすること、会社に勤めること、コンビニで働くこと、ツアーを引率すること、車を運転することetc.
みんな、自分にできることをやってお金をもらっています。
作業所や、障害者雇用も、「できること」をしてお金をもらっていることになります。
一般雇用と変わりありません。
ただ、できることの職種や業界、会社の規模によって、もらえるお金が変わります。給料が高い業界で給料が高い会社に入れば、良い給料がもらえます。それはしょうがないです。
では、そういう業界や会社に入れなかったら給料は低いままなのか。
「できること」の希少性を高めたり、需要の多い仕事を「できること」にしていけばいいのです。そうやって「できること」を増やしていった方が、給料の高い会社にいるだけで、自分の力では稼げない人よりも、よほど稼ぐ力があると言えます。
仕事は、できることを増やして、もらうお金を増やしていくゲームなのです。
決して、嫌なことを我慢してお金をもらうのではありません。
嫌な仕事を無理やり続けることほど、毎日をつらくすることはありません。
私は、昔、パン屋でひたすら計量をする仕事をしていましたが、仕事が嫌すぎて、本当につらかったです。でも、お金がほしかったし、一緒に働いてる人たちは良い人たちだったので、ずるずる2年間続けてしまいました。結果、その2年間は、ずっと嫌な気持ちで働くことになりました。「この仕事は嫌だ」という気持ちに素直に従って、一刻も早く辞めるべきでした。嫌なことをお金のために我慢して続けても、自分の人生が嫌なものになっていくだけで、何も残るものはありません。
とにかく、自分が嫌な気持ちにならずにできることでお金を稼ぎましょう。そして、できることを増やして、より多くのお金をもらえるようにしていきましょう。
「やりがい」や「好きなこと」から仕事を探すのも、悪くないですが、「やりがい」や「好きなこと」を求めるあまり、労働条件の悪い仕事を選んでしまったり、「できないこと」を仕事にしてしまったりするおそれがあります。「やりがいがあるから」や「好きなことだから」と劣悪な労働環境でも、なかなかやめらないのです。
そもそも「自分が何にやりがいを感じるのか」や「好きなこと」が分からない人もいます。「やりがい」や「好きなこと」から仕事を探すと、途端に仕事探しが暗中模索のように、どうしたらいいかわからなくなってしまうこともあります。
一方で「できること」は「好きなこと」である可能性が高いのも事実です。
私は、教師という仕事をしていますが、「人前で話すこと」が「できること」でもあり、「好きなこと」でもあります。
必ずしも「できること」=「好きなこと」ではありませんが、被っていることは多いです。
しかし、あくまでも「好きなこと」から仕事を探すのではなく、「できること」から仕事を探すことをおすすめします。
以上、仕事についての私の考えは、
① 働きたくない人(働けない人)は、働かなくてもいい
② 働くなら「できること」を仕事にする
③ 「できること」を増やしていき収入アップするゲームと思おう
④ 嫌な仕事はずるずる続けずに辞めるが吉
この4点です。
精神疾患を持ちながら働くのはとても大変なので、「できること」を基本に、でも「稼ぎたい」という葛藤をどうするか考えた結果、この結論に達しました。また、「働かなければならない」という価値観も疑ってみました。
みなさんの労働観はどのようなものですか?
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。